PLT工法(プレストレスト集成材梁工法)
工法の概要
本工法は、軽量かつ高強度な集成材梁にプレストレスを導入することで、長期たわみを制御し、15m超のロングスパン架構をスリムな
断面で実現できる工法です。大スパンやフレキシビリティな空間が求められる用途(体育館や大規模商業施設など)に最適です。
集成材の中に配置したPC鋼材を、ジャッキを用いて緊張することにより、圧縮力と長期応力を打ち消す曲げを与え、変形と長期応力を
コントロールすることができます。


特徴
・ロングスパン梁において、過大になりやすい集成材梁のたわみを低減することができます。
・部材断面を小径化することができます。
・運搬や搬入の制限がある場合でも、分割して製造し、現地にてプレストレスで一体化することも可能です。
・プレストレスによる圧着で応力伝達を行うため、分割部材の接合部に金物を用いたり接合面に特別な加工を行う必要がありません。
・梁端部に金物を挿入することで木造だけでなく鉄骨造やRC造にも適用できます。
施工実績
施工例:群馬県内事務所ビル


構造確認実験
本工法は、日本大学理工学部海洋建築工学科 福井剛教授のご指導のもと、
様々な構造確認実験を行っています。
■実大曲げ実験
スパン15mの部材10体を用いて実大曲げ実験を行い、安定した荷重-変形関係を確認しています。


■実大長期載荷実験
スパン15mの部材を用いて実大長期載荷実験を行い、長期たわみを確認しています。

■要素実験
集成材の圧着接合部に於ける摩擦係数の確認(圧着接合部のせん断実験)、PC鋼材定着部に於ける定着効果の確認
(端部の支圧実験)を行い、安全性を確認しています。


【圧着接合部のせん断実験】 【端部の支圧実験】
プレストレスト木質構造研究会(お問い合わせ先)
藤寿産業株式会社 (集成材の製造・取付) |
〒963-0724 福島県郡山市田村町上行合字西川原35 TEL:024(944)7550 |
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株式会社建研 (プレストレス工事) |
〒103-0012 東京都中央区日本橋堀留町1-4-8 TEL:03(5651)8270 |
アドバイザー |
日本大学理工学部海洋建築工学科 福井剛 教授 株式会社松田平田設計 森田明 構造設計一級建築士 |